レベロク通信

　「身近に被災した方はいませんか？」

何度も口にしたこの言葉。

　「大丈夫。」

そう返ってくる言葉に、素直に良かったと安心する一方で、重大なトラブルがあった…と返ってこなくて良かったと思う本心があります。
もしも、そう尋ねた相手先に取り返しのつかない事が起こっていたとしても自分には何もできないことはおろか、掛ける言葉も出てこないことを分かっているから。
　
　悲惨なニュースが飛び交う中、こんな見出しが目に付きました。

「日本人はなぜ略奪しないのか」

内容を自分なりに整理すると…

大きな災害が起こると略奪のような犯罪があちこちで起こり、治安維持がままならない状況に陥るのが世界の見識。
しかしこの日本ではそんな行為はほとんど起こっていないうえに、配給を受ける際には、順番を待つ列ができる。
そのうえ、「わたしは大丈夫ですからお先にどうぞ」「いえ、わたしもまだ大丈夫ですから…」と譲り合いさえ見られる。
一方で、瓦礫に中から救助された女性はレスキュー隊員に、「わたしより先に助けなきゃいけない人がいませんでしたか？」としきりに謝罪したという。
　
こんな現象が見られたのは被災地だけの話ではない。
計画停電によってダイヤが崩れた都内の電車。いつ次の電車が分からず、それを構内の階段で待つ大勢の客。
もちろん、きれいに列をなしているが、その並び方は、階段の両脇に1列にならび、通行者の妨げにならないよう中央をあけている。
こんな現象を見て、各国では驚きを隠せないという。
目覚しい発展を遂げる中国では「中国では今後50年かかってもあり得ない」という声もでたそうだ。

こんな大惨劇の中でも、冷静さとマナーを守る。
当たり前のことが当たり前にこの状況下でできる。
「日本人の思いやりの心は堂々と世界に誇れる」そんな被災者の方々を日本人として誇りに思えた瞬間でした。

僕らが住んでいる関西地区では、現実として、生活が震災前と大きく変わったということはありません。
テレビではドラマやバラエティー番組が普段のように放送されることも多くなりました。
しかし、なにも影響がないことは絶対ありません。
僕たちが慣れ親しんでいるマリンスポーツ。
「こんな時にそんなことはけしからん」みんながそうなれば、けっして大きくない業界にとっては大打撃を受けることになりかねず、そこで働く者の死活問題に直結することもありえるはずです。

普段通り生活できることに罪悪感を感じる一方で、
地球上の生物である以上、前に向いて歩むことは、ごく自然のことであり、すごく大切なことであると僕は思います。

被災者の方々でさえ、もう前に向いて歩んでいる方もいらっしゃるのですから…。

　そして、常に震災のことを忘れることはけっしてありません。
みんながそれぞれ自分にできることは何かと本気で考えているはずです。
一人ではたかが知れていますが、みんなが集まることで大きな力になるはずです。
その方法はそれぞれですが、思いはみんな同じ。何かできることを実践していこうと思います。

TEAM LEVEL ６

※文章中誤った情報や表現があるかもしれませんが、ご了承ください。